第16章 運命的な再開
開始一分前。
モニター室で俺たちの動向を監視しているであろう五条さんの声が、配置されたスピーカーから放たれていた。
『それでは、姉妹校交流会スタァーーーッットォォ!!!』
『先輩を敬え!!!!』
試合間の鼓舞を任されていた京都校の引率教師の怒号と同時に、試合開始の合図が鳴り響く。
その瞬間、俺たちは一斉に林の中へと駆け出し、標的となる呪霊の探索をはじめた。
「ボス呪霊、どの辺にいるかな」
「放たれたのは両校の中間地点だろうけど、まあジッとはしてないわな」
虎杖の問いにそう返したパンダ先輩は、疾走しながらも視線を左右に鋭く走らせ、呪霊の気配を追っている。
「例のタイミングで、索敵に長けたパンダ班と恵班に別れる。───あとは頼んだぞ、悠仁」
「オッス!」
真希さんと虎杖のやり取りを横目に、ふと隣を走るナマエへ視線をやれば、案の定 不服そうに頬を膨らませていた。
そんなに東堂とやりたかったのか。それとも、真希さんに役割を託された虎杖に嫉妬しているのか。
……おそらく両方だろうが。
「バウ!!!」
纏まったまま暫く駆けていると、先行させていた玉犬が吠え、速度を上げて駆け出していく。
その視線の先には、木の上からぶら下がる低級呪霊の姿があった。
「雑魚だな」
パンダ先輩の呟きと同時に、真希さんが走ったまま呪具を構える。
そのまま一撃で祓える──そう確信した、次の瞬間だった。
「っ、先輩!ストップ!!」
玉犬の喉が唸り、俺は慌てて真希さんを制止した。
直後、空気を切り裂くような衝撃と共に、木々の間から一つの影が飛び込んでくる。
「よーーーーっし!!全員いるな!!纏めてかかってこい!!」
呪霊を余所に、俺たちの前に立ちはだかったのは───単騎で乗り込んできた東堂だった。