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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第30章 呆然と失墜


「…楽しくなってきたね」
呪力の流れが収束する
虎杖の目が変わった次の瞬間、踏み込み拳を奮う

呪力を打ち込んだ…が
手応えがない…
真人の身体が排水口へねじ込み、液体のように逃げ込む

だめだ、負わなきゃ!
七海の後を負い呪霊を追いかけるが間に合わない

静寂…残ったのは荒れた校庭と、途切れた呪力の残滓
七海が猪野に即座に電話をかける…
紅海は、砂埃に呪力を込め排水口へ爆風と共に飛ばす
手応えはない…

ゆっくり息を吐いた時
背筋が、ぞくりと粟立つ

排水口の暗闇の奥から……認識された様に…

暫くして、虎杖がその場で倒れた
『虎杖くん!!』
限界だ…七海と紅海の声が遠くで聞こえる

七海が、次に電話したのが伊地知だ
「伊地知君…はい、そうです…虎杖くんは何とか無事です
流鏑馬さんも合流しました…里桜高校に来て下さい」

虎杖を応急処置していた紅海が軽く七海を見る
あれ?イッチーも、虎杖くんが生きていたの知ってるの?
違和感を感じる…

暫くして、伊地知が車を高校の横に着ける
「す、すみません、私が虎杖君を止められなかったために…」
虎杖の両脇を紅海と七海で支えて乗車する

「とにかく、家入さんの元へ…周囲に気付かれないようにしましょう」
「はい!」

紅海だけ、この会話の内容よりも事実を探していた…
この口振り…きっと、硝子も知っている

あの日…虎杖が死んだと思った日…
自分が目覚めてからの行動…
記憶を呼び起こす…

確か…
悟、医療室で「また来る」みたいな事言って、あまり来なかった
復帰した私が、1年担当で授業が多くなった気がする
それも、虎杖くんを術師として鍛えていたのかも

それに、こんな事、誰にも漏れずに、約3ヶ月…
バレずに過ごせるなんて…

五条悟…彼しかいない

その時、伊地知が紅海に声をかける

「最初、内緒と言ってましたが…流鏑馬さんにも、虎杖くんの事を伝えていたみたいで…安心しました」
ピクリと、紅海の眉が動く

「伊地知くん…」
七海が話に割って入る

紅海が、少し奮えた声で答えた
「わたし… さっき知ったの…」

「流鏑馬さん…
信用ができて口が固い術師しか呼べなかった
あくまで、私の自己判断です
あなたが傷ついたのであれば私の責任です」
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