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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第26章 死と距離


「京都にも伝わっとる…
上層部に当たり散らしたらしいで…
まぁ…上層部としては、それで済んだんやから、これ幸いやろなぁ」

紅海は目を瞬かせる
『……悟が?』
意外そうな声

遊佐は少しだけ含みを持たせる
「そらまぁ……自分おらん間に、わざと1年に任務任せて
それで生徒死んだんやし、紅海ちゃんも大変な状態やったんやろ?」

沈黙

紅海は答えない
代わりに、気を紛らすため別のメモを書きだす

湯のみの絵
和菓子の絵

「……なぁ、紅海ちゃん」
『うん?』

「五条さん、最近そっち顔出してへんのちゃう?」

ペン先が止まった
『悟、忙しいんじゃない?』
平静な声

「……そういう事にしとく?」
遊佐の言い方は柔らかい

紅海は笑った
『ほら、悟って、教育もすれば、任務もこなしてて、それで他の事もしてるみたいだし』

その言葉を聞いた遊佐は、少しだけ間を置く
「……まぁええわ」

それ以上は踏み込まない
だが最後に一言

「交流戦の打ち合わせ、ぼくも早めに東京入るさかい…手伝うわ」
『ほんと?助かる!』

「紅海ちゃん一人に任せたら、会議より茶菓子会になりそうやしな」
『ならないよ!?』

遊佐が笑う
「ほな、また連絡するわ」

『うん、ありがとう遊佐くん』
通話が切れる

静かになった職員室。

紅海はしばらく電話を見つめていた。

――五条と最近会えてない理由?
胸の奥に、小さな違和感が沈む

硝子は、“自分が機嫌悪いの解ってる”から…
機嫌悪いと、当たり散らかすから、私に会いに行きにくいみたいな事言ってた

「……普通に忙しいだけ、だよね」

誰にともなく呟き
紅海は再び資料へ視線を戻した

その頃
廊下の壁にもたれて立つ男が一人
電話の終わるタイミングをうかがっていた
五条悟は目を伏せた

……由布湯、余計なこと言うんじゃないよ…

ノックする理由を考えたが思い付かずに折り返した
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