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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第26章 死と距離


紅海は膝を落とし、掌を地面へ

呪力が静かに流れ込む
『針山(はりやま)』

次の瞬間
宿儺の足元から地面が裂け無数の石針が突き上がる

だが宿儺は笑ったまま跳ぶ
宿儺の着地地点へ――
紅海が既にいる
回転し呪力を乗せた蹴撃が脇腹へ叩き込む

砂塵が舞い上がり
即座に呪印を結ぶ
『 霧香(きりのか) 』

舞い上がった砂粒すべてに呪力が宿り
細かい刃のような連撃

死角から、連続的に削る
宿儺が珍しく眉を上げ防御する

その隙を見て、宿儺の頭に蹴りを入れ吹き飛ばす


「っく…流鏑馬紅海…と言ったか?」
『…なんで名前』
「小僧の意識に通じているからな」

口角が吊り上がる
「あの巫女の血ならば…魂も呪力も扱えるか?」
紅海は身構えるが…次の瞬間…消えた

―近い
「俺の魂の欠片を返して貰おうか…」
宿儺が背後から、彼女が振り向くより早く、首元に噛みついた
『つぅ…』
紅海は宿儺から離れるよう抵抗する

呪力が流れ込み、その後紅海の呪力事、魂を持っていこうとする
だが…
宿儺の目がわずかに開く
「……?」
吸っているはずなのに逆流する

呪力が―紅海側へ引き込まれている
無意識の反応か…

先祖から引き継いだ異質な操作性か
宿儺が即座に離れる

「無意識での発動か…未完成でこれとは…面白い」
楽しげに笑う


紅海は首元を抑えながら、宿儺への攻撃を止めない
距離を詰める
領域展開は相性が悪い…

判断が遅れ視界が揺れた
腹部に衝撃
宿儺の拳が鳩尾へ沈む

『がっ!』
呼吸が抜け地面に崩れ落ちる
「先生!…っ!」
助けに出る伏黒を蹴り飛ばす宿儺

宿儺は紅海への興味を失っていない
蹴り、身体が転がる
肺がうまく空気を取り込まず
紅海は手をついて地面に這う

「どうだ…もう一度」
顎を掴まれ強引に顔を上げられる
距離が近い
唇から唇へ…
呪力が直接流れ込む

呪力を奪うための強制接続
『……ん…』
意識が霞み熱を帯び…
視界が白くなる

それでも拳を握る
最後の力で殴りかかり宿儺の頬を打つ

「興が削がれることをするな」
反対に頬を弾かれる強い衝撃で
世界が反転する

伏黒の叫びも、宿儺の笑いも
すべて沈んでいく
虎杖くん…

紅海の意識は闇へ落ちた
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