第24章 憧れと二次会
AM2時30分
部屋は静かだった…
カーテンの隙間から街灯の光だけが細く差し込んでいる
時計の針が動く音が、やけに大きく聞こえた。
『……ん』
紅海はゆっくり意識を起こす
酒の香りが少しするような…
少しのどが渇く…水を飲もう…そういえば
今、何時……?
目を薄く開けて、壁の時計を確認しまた閉じる。
まだ夜中かぁ
もう少し寝れるなぁ――
そう思って身じろぎした瞬間、違和感が走った
あれ?柔らかい
……?
ゆっくり視線を上げる
白い天井、見慣れた自分の部屋…だがリビングだと言うことに意識が繋がる
あ、そっか、ソファで寝ちゃったのか…
ソファにしては、柔らかい
って言うか、枕?
紅海は恐る恐る視線を動かす
長い脚…振り返ると
静かに落ちた銀色の前髪
組まれた腕…穏やかな寝息
肘掛けに崩れて寝る五条が目に入った
一瞬、思考が完全に停止した
……え?
え……?
え??
一気に覚醒する
自分の頭の位置を理解した瞬間、血が逆流して
完全に膝枕!
自分の頭が五条の膝の上にいる
ひぃーーーーーーっ
!?!?!?!?
声にならない悲鳴を飲み込む
記憶が断片的に戻る。
気持ちよく飲んで、気持ちよく送ってもらって
ソファに落とされて、寂しくて引き留めた…
――行かないで
って言った気がする
いや、確実に言った
わたし最低では!?
以前、自分が言った言葉が脳内に蘇る
付き合ってないんだから線引きはちゃんとして
勘違いする行動はダメだよ
完全に自分が踏み込んでるじゃん!
しかも相手は忙しすぎる男
絶対に本当は帰って、生徒たちのカリキュラム作りたかったはずだよ
他にも、わたしの知らない仕事とかしてるだろうし
ゆっくり顔を横へ向ける
五条は眠っていた
……いや。
眠っているというより
浅く目を閉じているだけかも?
無防備すぎる寝顔に胸が鳴る
悟、ほとんど寝てないのかも、寝にくい体勢だし
理解した瞬間、罪悪感が一気に押し寄せた
そっと体を起こそうとした、その時
「起きた?」
目を開けないまま、声が落ちる
紅海の動きが止まる
「……ごめん」
五条が小さく息を吐いた
「おはよ~」
ようやく目が開く
六眼が、静かに紅海を見下ろした