第24章 憧れと二次会
五条は背もたれに寄りかかる
「でもまぁ、同じ術式を持った術師がいる可能性はゼロじゃないからね~」
紅海が視線を上げる
世界の裏側が動いている感覚
五条がグラスを揺らす
「まぁさ、今日はそれ以上考えるの禁止ね?」
あまりにも、あっさり話を拒否られたので瞬きをする
『え?』
「せっかく二次会なんだからさ、今夜くらい違う話しようよ?」
『……そうだね、ごめん』
「謝んなって、紅海の真面目な所も好きだけどさ…
君、こないだみたいに、ずっと考えすぎる所有るから…」
『それ言ったらさ、悟こそ、働きすぎだよ、心配になっちゃうもん』
紅海は、ここぞとばかりに告げる
「僕最強だからね、紅海と違って、自己管理も出来てるわけよ?」
『ディスるなぁ』
紅海は苦笑する
「ははっ、紅海が無理しないように、ディスらせていただきます」
『ぷ、ふふっ』
肩の力が抜け笑う
ただ隣にいる時間それが、思った以上に心地いい…
『後はね!伏黒くんなんだけどさ…
“アレ”ちょっと最後の切り札的に使うの早い気がする』
「恵の伝家の宝刀だね」
軽く笑う
『もうちょっと、自分の術式を理解できたら幅が広がると思うんだけど…
他人に言われるより自分で気付いた方がいいと思うんだよね』
「紅海、教師っぽいじゃん」
五条はすでにデザートを頼んでいて、プリンアラモードをつついている
『まぁ、教師ですから…』
胸を張る
五条は笑うでもなく、ただ少し紅海を眺めた
「ねぇ、紅海」
『ん?』
「今日さ」
プリンをすくって食べる
「楽しそうだったよね」
唐突な言葉に、紅海が瞬きをする。
『今日?』
「野薔薇、連れてきた時」
紅海は思い出したように小さく笑った。
『ああ……野薔薇ちゃん、全然変わってなくてさ、ちょっと安心しちゃった』
「紅海、ああいう顔するんだね」
『どういう顔?』
「お姉さんの顔?」
軽い調子なのに、視線だけが真面目だった
紅海は少しだけ照れたような表情
五条のプリンアラモードはもう半分なくなっている