第4章 深すぎず浅すぎず、近すぎす遠すぎず
帰り道。
がぽつりと呟く。
「ミナちゃん……わたしのために……ありがとう……」
ミナは少し照れたように笑う。
「わたしは本当のこと言っただけ。
ちゃん優しいし、人気なのは当たり前なんだよ?」
は思わず首を振った。
「でも……わたし、ミナちゃん一番だよ。
ミナちゃんがいなかったら……すごく、怖かった……」
その一言に、ミナは完全に照れた。
「や、やめてよぉ……!
そんな可愛いこと言ったら……
わたしがちゃんに惚れちゃうじゃん!」
は慌てて両手を振る。
「ちがっ!そういう意味じゃなくてっ!」
「わかってるよー♡ でも嬉しい!」
笑い合う声が夕暮れの道に溶けていく。
こうして二人の友情は、
“ただの友達”から
“お互いを守り合う大切な存在”へと変わっていった。