• テキストサイズ

ヒカリノキオク【ヒロアカ】

第3章 はじめましての訓練


公安の作戦室は、いつもの訓練とは明らかに空気が違っていた。

無線が飛び交い、
大人のヒーローたちが険しい顔でモニターを見つめ、
現場情報を確認している。

ホークスは、年齢にそぐわぬ“任務用スーツ”を着込み、
赤い羽根を一本一本丁寧に整えながら深く息を吸った。

「……さて。デビュー戦ってやつだ。」

胸の奥が高鳴り、手のひらが少しだけ汗ばむ。

緊張でも恐怖でもない。
むしろ——

(を“ひとりにしちまった”焦りの方がデカいな……)

数時間前、は泣きそうな目で袖を掴んだ。
あれを振り払ってまで任務に出る。

本当なら置いていきたくなかった。

だが、ホークスは“武器”として育てられてきた。
任務は絶対。
感情は後回し。

それでも——あの小さな手の震えは胸に残り続けていた。

(すぐ戻ってやるよ……待ってろ。)

ホークスは赤い羽根を広げ、出撃した。
/ 100ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp