第3章 はじめましての訓練
「……ありがとう……」
弱々しいけれど、確かに笑った。
ホークスはその笑顔を見て、心から安堵する。
「さぁ、立てるか?
翼が重いだろ。慣れるまで俺が支える。」
は背中に新しく生えた翼をそっと動かす。
くすぐったいような、痛いような、不思議な感覚。
「……ホークスの翼と……同じだね……」
「そうだな。でも——」
ホークスはの頬を軽くつついて言った。
「同じじゃねぇよ。
“俺とお前の、二人で作った翼”だろ?」
の胸の奥で、温かいものがぱっと咲いた。
そして、二人の翼は初めて同じ方向へ動いた。
まるで、二つで一つの存在かのように。
これが——
の個性完全発現。
ホークスとの“絆の証”だった。