第3章 はじめましての訓練
ホークスはの頭をくしゃっと撫でた。
「よくやった、相棒」
「……ホークスのおかげ……」
「違ぇって。
がいねぇと、オレの動きも意味ねぇんだよ」
その言葉に、
の胸がじんわりと温かくなる
任務が終わり、夕暮れの道を帰る。
はいつもより静かで、
小さな手がホークスの袖をぎゅっと掴んでいた。
「……ホークス」
「ん?」
「今日、ね……
もう……こわくなかった」
ホークスは歩みを止めて、
少しだけ目を丸くする。
そして、優しく笑った。
「そっか。
……偉いな、」
は胸に手を置き、少し泣きそうな顔で続けた。
「ホークスが……
いつも隣にいてくれたから……」
ホークスは、照れたみたいに鼻をかいた。
「……んな事言われたら……守るしかねぇよなぁ」
そして小さく、
の頭にキスはしないけれど——
その代わりに、そっと額に自分の額を触れさせた。
「これからもずっと隣だ。
安心しろって」
夕焼けがふたりの背に、長い影を作る。
果てしなく広い空を、
いつかふたりで自由に飛べるように——
今日、はじめての一歩を踏み出した。