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ヒカリノキオク【ヒロアカ】

第3章 はじめましての訓練


公安での生活が始まって一年。
は6歳になり、ホークスは13歳になった。

ふたりは毎日一緒に暮らし、
食事も、勉強も、訓練も、ほとんど全てを“隣”で過ごしてきた。

ホークスの存在は、
にとって“家族の穴を埋める温度”であり——
ホークスにとっても、
“自分の破れた心をそっと繋ぎ直してくれる小さな手”だった。

そんな関係が一年続いた頃。

公安内部で、ふたりの関係に大きな変化が訪れる。

公安幹部会議室

「…実力、ほぼホークスのミニ版だな」
ある日の朝。
訓練途中、ホークスとは急遽呼び出される。

公安委員長をはじめ、上層部の大人達がずらりと並ぶ部屋。
緊張した空気に、の小さな肩が固くなる。

ホークスは優しくの背中を押した。

「大丈夫だって。怖くねぇよ」

委員長が資料を広げて話し始める。

「一年間の経過観察の結果……
の個性は“治癒”と“コピー(同調型)”の二つ。
危険だが、確実に戦闘向きの特性を持っている」

さらにページをめくる。

そこには、ホークスとが並んで飛ぶ写真や、
攻撃訓練で相互補助し合う映像が並んでいた。

「……この一年で、ふたりは単なる先輩後輩以上の“連携力”を身に着けた。
これは偶然ではなく、才能だ」

ホークスは肩を竦め、冗談っぽく言う。

「まぁ、オレが天才ってのもあるけどな」

委員長が眉をひそめる。

「……子供の前だぞ、ホークスくん」

がくすっと笑う。

ホークスは安心したように小さく笑い返した。
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