第3章 はじめましての訓練
コピーの光が落ち着いた頃、
研究員が震える声で告げた。
「……発動条件は……“深い信頼による接吻”が条件ということ?
つまり、強い感情を伴う接触……!」
ホークスは冗談めかしてため息をつく。
「いやぁ……これは予想外だったね。でもまだ試す余地はありそうだね。」
は赤い顔のまま、もじもじしていた。
「……ホークス……ごめんなさい……」
「どうして?」
「キス……しちゃって……」
ホークスは笑っての頭をぽんぽん。
「俺がしたんだよ。
君が悪いわけないでしょ。
それに――」
羽がふわっと広がった。
「君が俺を“好き”って言ってくれて嬉しかったから」
の胸がぎゅぅっとなり、
涙をこぼしながら笑った。
「……ホークス……だいすき……」
「はいはい、ありがとう。
でもこれは“家族として”だからね?」
「……うん……」
彼の言葉は優しいのに、
どこか切なさが残る。
その感情が何なのか、
この時のはまだ気づいていなかった。
ただ、
“ホークスの羽を持てたこと”が嬉しかった。
そして――
ふたりの距離は、
ここからさらに強く結ばれていく。