第7章 7話
二宮家
「ただいまぁ………あ、まだ帰ってないね」
靴を脱いでリビングに向かうゆりに着いていき
ソファを見ると
いつもの定位置に枕と毛布が置いてあって
「………はぁぁ。大好きゆり」
「え?……ふふ。うん。私も」
心底嬉しそうにそう言って
「何飲む?今あるおつまみはね………」
そう言ってゆりがよくストックで作ってるおつまみシリーズを一通り選んで
合いそうな酒を選んで
順番にシャワーを浴びる
「あ。たいちゃん。乾かしてない。風邪ひいちゃうよ」
1番風呂を譲ってくれたのにゆりが浴び終わった後も濡れた俺の髪を見て
ドライヤーを持って乾かしにくる
こんな事も久々で
「俺もやりたい」
「うん。ありがとう」
お互いに乾かし合って
ソファで並んで座って乾杯して
つーちゃんとの出来事が嘘みたいに今まで通りで
久々に会った親友は穏やかな顔してて
「さっきも思ったけど。たいちゃんっていつも真っ直ぐ気持ち伝えてくれて。…ちょっとくすぐったくなるけど、すごく嬉しいよ。」
さっき?
大好きって言ったこと
思い返して
「あー。……なんかさ。ゆりと和さんにさ伝えたくなっちゃうんだよ。家族っていうかさ。そんな感じ」
「ありがと。…そういえばたいちゃんの家族って確かに感情ダイレクトに伝えてくれるよね」
「あー。…前にテレビ電話したことあるね」
以前晩酌中に母親から連絡が来て、ゆりと和さんと3人で受けた事を思い出す
「そうそう。…あの後ね、和さんと、親子そっくりだね。って言ってたんだよ」
「はは。なにそれ。」
そうかな?とおもわず笑いが溢れる
「うん。…ふふ。、、だって。お母さん。明るくて。……お家に遊びに来てねって。私、その時はじめましてだったのに」
「あー。、、ははっ。確かに。ゆりと和さんの事めちゃくちゃ気に入ってるよ。前にスリーショットのスクショ撮って写真にして壁に飾ってるって言ってた」
あのテレビ電話のあと、長期の休み取れたら3人で遊びに来てねって連絡が来たことを思い出した
「え?そうなの?…ふふ。嬉しい。ちょっと恥ずかしいけど」
両頬をおさえてそんな風にいうゆりに釣られて笑う