• テキストサイズ

【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】

第9章 Cling to Me, Even If it Hurts


担任は優しく笑い、続けた。

「最近、表情明るいな。青春か?いいねぇ。」

心臓が止まる音がした。




「クラスの子から聞いたぞ。黒尾と付き合ったんだって?」

また仁美の息が止まった。




どこにいても黒尾が側にいるみたいだった。




祝福されて嬉しいはずなのに、なぜか胸の霧が晴れない。




仁美は廊下に出ると、教室に戻る気持ちにもなれなくて、1人になれる場所を探した。




廊下を抜けて、空き教室を覗き、階段を降りる。




校舎裏の体育倉庫を思い浮かべたが足は進まなかった。

一瞬研磨を思った…。




その時スマホが震えた。

クロ:どこ?

一瞬、画面に体がすくんだ。




返事をしようと返す前、角を曲がった先で黒尾が待っていた。

手には仁美の鞄を持っていた。





「仁美。自己採点、終わり?」

頷くと、黒尾は当然のように手を伸ばしてきた。





「じゃ、帰ろ。今日はもういいだろ。受験組の邪魔しない方がいいし。」

「…うん。」


/ 306ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp