【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第7章 Obsession
その仕草を、黒尾は“許された”と受け取った。
仁美の顔を掴んでもう一度彼女の顔を見る。
仁美は黒尾の顔を見て息を呑んだ。
切なさに顔を歪めて懇願する黒尾の顔を見たことが無い。
再び舌が絡まり、漏れる息がお互い熱い。
熱い。でも心は寒い。
苦しくて、苦しくて–––。
黒尾にしがみ付くしか出来ない。
こんな風に求めてくる彼を止めないといけないのに。
舌は黒尾に応えてる。
「はぁ…仁美…。行こう…もう限界…。」
彼の何が限界なのだろう。
心?それとも先ほどから痛いくらいに押し付けられている下半身なのだろうか。
黒尾は仁美の手を取ると、ためらいなく歩き出す。
家へ帰る方向–––。
彼の家へ。
部屋に入ると、黒尾は仁美を迷いなく自分の部屋へと導いた。
ドアが閉まる音が響いた瞬間、空気が一変する。
仁美を押さえつけ、彼女の服を剥いでいく。
「やっ––!クロっ!!」
震える仁美に黒尾は手を止めた。