【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第7章 Obsession
「前にも言ったよね。あの人がいる限り、こういうことしないで–––。」
その言葉に、黒尾の眉がピクリと動いた。
目を細めて仁美を真っ直ぐに見る。
「……言うこと、聞かないんだな仁美。」
その声と同時に、黒尾は仁美の顎を再び掴み、強引に舌を捻じ入れた。
仁美が身じろぎするたびに、制服のワイシャツがずれていく。
そのとき–––。
黒尾の視線が、乱れた襟元に落ちた。
白い布の隙間。
そこに、赤く滲んだ痕が見える。
自分がつけた印を上書きするように–––。
噛みついた跡のような、歯型がはっきりと残っていた。
黒尾の呼吸が止まる。
視界が一気にその一点に吸い寄せられる。
–––––研磨、だ。
黒尾は考えるより先に、仁美の胸元に手をかけた。
ボタンが弾け、布が裂けるような音が静かな教室に響く。
自分がつけた痕と、そのすぐ隣に刻まれた研磨の痕。
その痕を黒尾は舐め上げる。
黒尾の舌で濡れる痕に、仁美は肩を震わせた。