• テキストサイズ

【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】

第7章 Obsession


仁美が声を上げた瞬間、黒尾の手が顔を包み込むように押さえつけた。

その手のひらが頬に食い込み、指先が顎を逃がさない。

黒尾の顔が近づき、視界が塞がれる。




次の瞬間、唇が容赦なく押し当てられた。

何度も、何度も、息ができなくなるほど執拗に––––。




「うっ……は…ぁ…。」

舌が絡まり、呼吸さえ苦しい。




仁美は両手で黒尾の胸を押すけれど、まるで壁のように動かない。




逃げようと首をそらしても、黒尾の手が顔をしっかりと固定し、顎を上げさせる。

ちゅっ……はぁ……。

教室に舌の絡まる落とされると、荒い呼吸だけが続いた。




「……俺んち、行こう…。今日親遅いんだ。」

黒尾は低く、吐き捨てるように言った。

まだ仁美を壁に押し付けたまま、逃がす気配もない。




その言葉を聞いて仁美はゴクリと喉が鳴った。

黒尾を押し除けている手のひらが、ジワっと汗が滲む。




「いや……行かない…。」




仁美は息を荒げながら、それでもはっきりと首を横に振る。


/ 303ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp