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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第79章 翻弄される日々〜冨岡義勇【R18強強】


良くなりつつあった咳が止まらない…

コンコンと激しく込み上げるその音は、義勇の胸を締め付ける。

病なのにあんなにも激しくゆきを求めた。情事の余韻に浸る間もなく、義勇は自分の欲で悪化してしまった咳を申し訳なく思った

​「すまない、無理をさせた。俺が…悪い」

​医者が起きる時間になったら連れてくると告げ、まずはゆきの乱れた衣から、寝間着を着せて横にした。

​無理に抱いてしまい、体調を悪化させてしまったのは一目瞭然だった。

​しばらくして、ゆきからは規則正しい寝息が聞こえてきた、行為に疲れたのであろう、深い眠りに落ち当分は起きそうにない。

​義勇は側に座り頬に触れる

​「ゆき」

​名前を呼ぶ声は弱々しかった

自分に向けられた「欲望のはけ口」という言葉が、頭から離れない…

​しばらくの間、髪を撫で続けていたが、意を決したように立ち上がると、義勇は医者を呼びに静かに部屋を出た。

​廊下に出ると、夜明け前の凍てつくような冷気が義勇の頬を打つ。

足早に医師の元に向かった

​「…早急に、診てやってくれ。咳がまた止まらなくなった…」

​叩き起こされた医師にそう告げる義勇の声は、焦っていた。

医師を伴って再び部屋へ戻る道すがら、義勇は自問し続ける。彼女が目を覚ました時、自分は何を言えばいいのか。
​「大切に抱いた」という言葉が、どれほど独りよがりで、ゆきを傷つけたのか…。

​部屋に戻ると、ゆきはまだ深い眠りの中にいた。

医師が診察を始めるのを、義勇は壁際でただ見守るしかなかった。

障子の隙間から差し込む朝光が、ゆきの横顔を照らす。

​「…冨岡さん、無理をさせすぎだ。しばらくは安静に」

​医師の咎めるような視線に、義勇は一言も返せず、ただ静かに頭を下げた。

「数日は絶対安静ですよ!体調悪いのに…本当に…もう…」

「承知した…」

医師はだいたい昨夜二人が、何をしたかは悟っていた。

​義勇は眠るゆきの指先に、ほんの一瞬だけ自分の指を重ねた。冷え切った自分の体温が、彼女の温もりを奪ってしまわぬよう、すぐにその手を引いた…

どんどん拗れていくな…そもそも胡蝶に気持ちが向いてしまった時点で俺は男としてお前を諦めなければいけなかっただが、抱いた感覚が忘れられない

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