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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第79章 翻弄される日々〜冨岡義勇【R18強強】


​翌朝目が覚めた時、ゆきは昨夜の出来事が高熱による夢だったのか、それとも現実だったのか判別できずにいた。

しかし、背中ある感触、着物の合わせが僅かに乱れている事、肌に残る熱っぽい違和感…それに腰に回された大きな腕…

​義勇はすでに目を覚ましていたが、ゆきを抱きしめる腕を解こうとしなかった。

​「…気がついたか」

​耳元で響く義勇の声は、いつもの調子に戻っていた。

ゆきは反射的に身をよじり、義勇から距離を置こうとしたが、腰に回された大きな手がそれを許さなかった。

​「離して、ください…。コンッ…昨日、私に何を…したんですか?コン…」

「何も…熱は、少し下がったようだな。咳が酷くなるからあまり話すな。」

​義勇はゆきからの質問をはぐらかした

​朝食を運んできた宿の者の気配に気付き、ようやく義勇は離してくれた。

それから義勇は、寝床で安静にしているゆきに甲斐甲斐しく世話をしてくれた。

それが余計に、ゆきの胸を締め付け混乱させた…。

​あの手で、しのぶさんも同じように抱いたはずなのに…

​義勇は、自身の中に残るしのぶの記憶を、ゆきを看病し触れる事で上書きしようとした。

そんな事に、ゆきは気づかずに義勇の優しさに翻弄されていく…。

ーー昼過ぎ

「里の近くに鬼が出た。今夜は戻らない、安静にしていろ」

​そう言い残し、義勇は任務に向かった。

ゆきは激しく咳き込みながらも、義勇がいない夜にどこか安心していた。

昨夜の甘く苦い熱に浮かされた曖昧な記憶を、一人静かに整理したかった。

​しかし、夜更け。戸が開く微かな音と共に、冷たい空気と血の匂いが部屋に流れ込む。

「義勇、さん?」

驚きに目を見開くゆきの布団へ、義勇は既に鬼を斬り伏せたのか、当然のように入ってきた。

​「終わった。…まだ、体が熱いな」

​大きな手がゆきの細い腰を再び引き寄せ、氷のように冷たい指先が火照った肌に触れる。

「ぎ、義勇さんっ…やだ!」

「熱を取らないと…俺の身体は冷えているから気持ち良いだろう?」

拒む隙さえくれない。

しのぶさんを、選んで抱いたくせに…こんなにも私にまた構ってくるのは何故なの?混乱させないでよ

義勇さんがわからない…



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