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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第79章 翻弄される日々〜冨岡義勇【R18強強】


  「コンッ…義勇、コン…さん…」

​ゆきが驚いて背中を向けて横たわっていたが、重い身体を無理にひねって振り返る。

義勇は、当たり前の様な顔をして隣に横になっている。

​冷え切った部屋の中で、義勇の体温が急に布団の中に流れ込んできて暖かいのは事実だった。

​「コン…コン…お医者様の言葉を、真に受けたんですか…? あっち行ってください…コン…こんなのおかしい…です」

​弱々しい手で義勇の胸を押し返そうとするが、熱のせいで手に力が入らない。

それどころか、義勇から離れようと伸ばした手は、義勇の大きな掌にそっと包み込まれた。

​  「動くな。熱が上がるぞ」

​  「コンッ…そういう問題では、ありません…コンッ 義勇さんっ…コン」

​「話すな咳が酷くなる。それにお前は酷く震えている。こうして温めるのが、一番合理的だ」

​義勇の声はいつも通りだったが、表情は少し余裕なく見えた。

「嫌っ!離して」

しのぶさんを抱いたくせに…同じ手で身体で私に触れないでほしい。

「やだっ…コンッコンッ…コン」

「ほら、静かにしろ…咳が出てるじゃないか?」

義勇は、ゆきを後ろから抱きしめて肺のあたりをゆっくりと擦り始めた。


何で…こんな事が出来るの?しのぶさんを、抱いた手で私を抱きしめて…擦って…勘違いしてしまうよ…

義勇さんがわからない…

「ゆき…寒空の下放り出してすまない」

義勇は、ポツリと言葉を漏らした。


暫くして宿も寝静まる時間になった

ゆきの寝息が深まるのを見計らい、義勇は静かに、身体にそっと触れた…。

​あの日しのぶを抱いた手の感触が、今の義勇にはいらなかった。

しのぶの香りを、その肌の感触を、目の前のゆきで完全に塗り潰し、自分の中から消し去りたかったから。

身勝手だとは承知の上…

​義勇の大きな掌が、少し乱れた着物の隙間からゆきの柔らかな腰へと触れる。

熱で熱くなった白い肌を、指先で優しく触れた…

その時ゆきが、熱の為夢か現実か分からない様子で少し目を開いた…

「…ぎ、ゆう…さん?」

よく今の状況がわかっていないゆき…俺は返事もせず着物の中の素肌を優しく擦った。

それが心地いいのか…安心するのか…ゆきはまた眠りに落ちてくれた


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