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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第79章 翻弄される日々〜冨岡義勇【R18強強】


「違う…」

抱き締める腕の力は弱まったが、義勇はその手を離すことができなかった。

「不死川の元へ行けと言ったのは…本心ではない…嫌だと言って残ってくれると思ったからだ。」

矛盾した言葉が止まらない。

「お前が誰を想っているのか、俺には分からなかった。時透や、最近では不死川にまで向けるその眼差しが気になり…気が狂いそうだった。だが時々俺を好いているのかもと、勘違いしてしまいそうな時もあった…だけど文字通り勘違いで終わるばかりだった。」

途中に、隊服に染み付いているというしのぶの香りが気になったがゆきから離れず続けた

「そんな時に…胡蝶の迷いのない、真っ直ぐな想いに触れた。お前の心が掴めない中で、彼女の言葉が俺の何かを狂わせたのは……事実だ。お前を遠ざけることで、自分の臆病さから逃げようとしたのかもしれん」

義勇はさらに、ゆきを抱きしめ直した。

「だが、勘違いしないでくれ。お前を誰かに抱かせたいなど…そんなこと、一度たりとも思ったことはない」

耳元でゆきを混乱させるような言葉を次から次へと囁く義勇…

「だけど…もう前の義勇さんは居ない…」

ゆきは、気力も無くなり抵抗を辞めて大人しくなった。

「ゆき…一晩外で過ごし身体は弱っているお願いだから寝床に戻ってくれ…。」

「…はい」

ゆきは、小さく返事をした…義勇はその言葉を聞くとすぐに、横抱きにして寝床にゆきを運んだ。

布団に横たわったお前の身体は、驚くほど熱を持っていた。夜が更けるにつれ、部屋に激しい咳き込みが響き渡る。その震える背中を擦るたび、俺の胸は締め付けられた。



​「…ゆき、顔色が悪い。一度、医者に診てもらったほうがいい。薬を処方してもらおう」

​俺の言葉に、お前は潤んだ瞳を向け、小さな声で嫌がった。
​「しのぶさんのところは、嫌…行きたくない…」

​診察を拒むゆき…医者と聞いて胡蝶と思ったのか?ゆきは、怯えた表情をしていた。俺は取り返しのつかない過ちを犯した…

​「分かった。ここは刀鍛冶の里だ。蝶屋敷ではなく、里の医者を呼んでこよう。…約束する。胡蝶には知らせないから、今はどうか安心して休め」



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