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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第79章 翻弄される日々〜冨岡義勇【R18強強】


冷えた手拭いがおでこに触れた瞬間、ゆきが微かに震えた。

​閉じていた瞳がゆっくりと開く。しかし義勇だとわかった途端、閉じていた瞳が見開いた。

​「義勇、さん」

​かつては甘く自分の名を呼んでくれたのに…今は冷たい声に聞こえる

身体を起こした拍子に咳込んでしまったゆきの背中を義勇は、咄嗟に擦ってしまった。

​「…触らないでって、言ったはずです」

​「ゆき、俺は…」

​「継子も辞められない、傍にいろと命じられ…その上、こんな風に優しくして、私をどうしたいんですか?」

​潤んだ瞳から、また涙が流れ出す。

「だが…ゆき…お前も俺にこの様な態度を取っていた時はないか?時透を想いながら俺の側にいた時があっただろう?」

「思わせぶりな態度は取ってないです!それに…義勇さんは私に強引だったじゃないですか?無理矢理…抱かれた事もあります…。」

その、言葉を聞き義勇の目が泳ぐ…

「もう、私を想っていないならそんな事もどうでもいいんじゃないですか?それより、こうやって私と同じ部屋で過ごすことで義勇さんの愛するしのぶさんを傷つけますよ…。いいんですか?」

そんな言い方…辞めてくれ…お前の口から聞きたくない

「取り敢えず部屋は別にしてもらいましょう」

そう言いながらゆきが、ふらふらして起き上がり部屋を出ようとした。

「駄目だ危ない」

後ろから義勇は、ゆきを抱きしめた

「もうっ…ほんとに…やだっ!離して」

ゆきが、力ない抵抗を試みるが、義勇に敵うはずもない…。

「ゆき」

「名前も、呼ばないで…抱き締めないで…隊服にずっとしのぶさんの香りが残ってて嫌なの!離して!義勇さん!」

涙をいっぱい溜めた瞳で俺をお前は睨みつける。

「ゆき…」

それでも義勇は、腕の中のゆきを離すことが出来なかった。いつまでも、後ろから抱きしめた…

「なんで…あの日私に、不死川さんの所へ行けと言ったんですか?私が、不死川さんに抱かれたら良いと思ったんですか?それとも、しのぶさんとそうなりたくてわざと私を、不死川さんの元へ行かせようとしたんですか?二人の邪魔だったから…」

ゆきの涙ながらの問に、義勇の抱きしめる腕の力が弱まっていく。



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