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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第77章 私は誰が好き?〜時透無一郎 冨岡義勇 不死川実弥 【R強】


  「…ぎゆう。ねえ、ぎゆう…」

​熱にうなされたような、甘い呼び捨て。

普段の彼女からは想像もつかないほど大胆に、ゆきは義勇の首筋に柔らかな腕を回す。

​ 「…美月さんの方が、強いから好き…?」

​     「なんだと?」

​「美月さんのこと…いっつも褒めるから…。私にはすぐ怒る。継子なのに…弱い私は、嫌い?」

​震える声。胸元のひとつだけ留まったボタンが、彼女が動くたびに弾けそうに引き連れ、俺は胸が高鳴る。

ゆきは、義勇の隊服をぎゅっと握りしめた。

​  「ぎゆう…嫌い? わたしのこと…」

​潤んだ瞳で上目遣いに見つめられ、義勇の自制心は音を立てて崩れそうになる。

    嫌いな理由無いだろ…

むしろ、こんな姿を見せられて、正気でいられるはずがない…。

​   「…嫌いなわけがないだろう」

​義勇は、堪らずその細い体を抱き寄せた。

ひとつだけ残ったボタンに指が触れそうになり、慌てて手を止める。

これ以上触れれば、自分も「何もしない」という約束を守れる自信がなかった。

​  「お前は…誰よりも、目が離せないんだ」


​消え入りそうな声で囁くと、ゆきは満足したように彼の胸に顔を寄せ、そのまま深い眠りへと落ちていった。

ゆきの本心を知れたような気がする…。時透と共にお前が怪我をしたあの出来事から少しお前に、距離を取られているような気もした…。胡蝶に、薬を嗅がされ意識がなくなりお前に、誤解されるような状況にもなった…。だが、先程の酔ったお前を見ていると…時透よりももしかして俺に、気持ちが向いているのではと錯覚してしまう…。

俺の腕の中で安心しきっている顔を見ると、そう感じずにはいられない…。




​昨夜のその光景を思い出し、廊下を歩く義勇の顔は、朝日の眩しさとは別の理由で赤く染まっていた。
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