第77章 私は誰が好き?〜時透無一郎 冨岡義勇 不死川実弥 【R強】
「時透…こんなに酔っているゆきを自分のものにして嬉しいか?後で、こいつが酔いが冷めた時に酔っているうちに、抱いたお前をどう思うかわからないか?」
義勇のその言葉に無一郎も、ふと我に返った。
「今夜は俺の部屋で面倒を見る。」
「…何もしないでよね…。」
「ああ…」
義勇は、ゆきを横抱きにして部屋へとつれていった。
騒がしい夜は過ぎていきやがて朝を迎えた…
朝の光が差し込む部屋…
ゆきは混乱と後悔で頭を抱えた。
ズキズキと響く頭痛は、慣れない深酒の代償にしても重すぎる。
どうして……不死川さんの横で飲んでいたはずなのに……。
昨夜の光景が断片的に脳裏をよぎる。
しのぶと親しげに話す義勇の姿に、なぜか嫉妬を覚えたこと。
当てつけのように杯を煽ったこと。
しかし、肝心の「その後」が真っ白なのだ。
ふと横を見れば、義勇が壁に背を預けたまま、座り込んで眠っていた。
布団にも入らず、ただゆきを見守るようにして一夜を明かしたことが見て取れる。
その端正な寝顔を見つめていると、不意に義勇の瞼が持ち上がった。
「…起きたか」
「ぎ、義勇さん…! あの、私…」
慌てて弁明しようとするゆきを制し、義勇は静かに立ち上がると、卓に置いてあった水の入った湯呑みを差し出した。
「酷い顔をしている。まずはこれを飲め。…昨夜のことは、何も覚えていないのか?」
「は、はい…。」
義勇は、少し顔を赤らめながら立ち上がった。
「そ、そうか。帰る支度をしろ…」
「あっ!はい」
廊下に出た義勇は、昨夜部屋にゆきを連れてきた時の事を思い出しまた顔を赤くした…。
〜〜〜昨夜〜〜
「ゆき…そろそろ離れてくれ…」
義勇の声は、困惑と近すぎるゆきに心揺れていた。
薄暗い部屋の中、ゆきは義勇の胸板に顔を埋めるようにして、しがみついて離れない。
ゆきの隊服の隙間から溢れる体温が直接伝わってくる。
ふと義勇が視線を落とすと、心臓が飛び出しそうになった。
ゆきの隊服のボタンは、胸元のひとつだけが辛うじて留まっている状態で、あとのボタンはすべて外れてしまっている。
その無防備な姿に、義勇の視線は泳ぐ…。