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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第77章 私は誰が好き?〜時透無一郎 冨岡義勇 不死川実弥 【R強】


義勇は、眠るゆきをそっと横抱きにした。

その腕の中の熱に、先ほどの「ぎゆう」という甘い呼び声が脳裏を離れない…。

​    「待ってよ、冨岡さん」

​部屋を出ようとしたその時、廊下の向こうから無一郎が美月と戻ってきた。

無一郎は腕の中のゆきを見た、その火照った顔と酒の匂いに、すぐに状況を察した。

​「そんなに酔ってるなら、今日はうちに泊まればいいじゃない。このまま連れて帰るなんて無理だよ」

   「断る。俺の屋敷へ連れ帰る」

​義勇が頑なに拒むが、無一郎は淡々とした口調のまま、逃げ道を塞ぐように言葉を継いだ。

​「もう夜も深いし、もし途中で鬼に遭遇したら?冨岡さんは戦えるだろうけど、まともに動けないゆきを危険にさらすつもり?それとも、その状態で戦いながらゆきを守り切れる自信があるの?」

​正論だった。

さらに横からしのぶが「時透くんの言う通りです。酔った人間を夜道に連れ出すのは、感心しませんね」と追い打ちをかける。

義勇は、渋々その場に留まることを承諾した。

​だが、無一郎の采配はそれだけでは終わらなかった…

「はい、じゃあ部屋は別々ね。ゆきは僕が連れていくから」

       「……何?」

​義勇が制止する間もなく、無一郎はひょいとゆきを自分の腕へと引き取った。

そのまま、有無を言わさぬ足取りで廊下の奥へと消えていく。

​残された義勇は、空になった両手の感覚を確かめるように拳を握った。

ゆきに、「怖かった」と言わせてしまった後悔が混ざり合い、表情が一段と険しくなる。

傍らにいた不死川も、複雑な面持ちで義勇の背中を睨みつけていた。

ゆきが義勇にだけ見せた、あの無防備な甘え方…面白くねェ。何が「ぎゆう」だァ

​重苦しい沈黙を破ったのは、しのぶだった。

「さて、お開きにはまだ早いですよ。食事の続きをしましょうか」

​しのぶの提案に、不死川が応じる。

「ああ…やってらんねェ。付き合ってやるよォ」

​こうして、残った者たちでまた食事が再開された。ただ、義勇は、早くゆきの元へ行く機会を伺っていた…。

時透と二人きりにしたくない…。


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