第52章 私のカラダ〜冨岡義勇 時透無一郎【R強強】
「何で急にそんな事聞くの?」
無一郎は、驚いてゆきを見た。
「どっちとする時が、気持ちいいの?どっちの体が好き?」
「ま、待ってよ…そんな事何で聞くの?」
ゆきは、無一郎の頬に手を添えた。
「くちづけは、どちらの唇が甘いの?」
無一郎の目が泳ぐのがわかった。こんな無一郎を見るのは初めてだった。
「昨日私が義勇さんと何をしたか知りたい?」
ゆきは、ゆっくりと起き上がり無一郎と向かい合い座った。
困惑する無一郎の手を握った。
「知りたい?無一郎くん…?」
知りたいよ…知りたいけど…くちづけくらいかな?
それより先もしたのかな…?冨岡さんはゆきの事好きだし
以前もそういう関係だったのも理解している…
でも今はゆきは、僕のものだ…。
「知らなくていい、別に聞きたくない。今日はもう寝よう」
無一郎は、ゆきを布団に寝かせて自分も隣に横になった。
腕枕をしてあげて、目を閉じた…。
ゆきも、ゆっくり目を閉じた。
「おやすみなさい無一郎くん」
‐‐‐‐‐‐‐‐
翌朝、凛の煩い声で私は目を覚ました。
「ちょっと起きてよ!ゆき姉様?何しているのここで!」
凛に布団から引っ張り出された。
「痛い…」
「ここは、無一郎くんの部屋ですよ?なんで眠ってるの?」
すでに無一郎は、起きて部屋には居なかった。
「なんで居るのって昨日泊まったからだけど…」
無一郎が、慌てて部屋に戻って来た。
「凛何をしているの?ゆきに絡まないでくれるかな?」
「何で泊めるんですか?」
「何で?僕の大好きな人だからだけど?」
「わ、私は?」
「何で君が出てくるの?僕はゆきだけだから」
凛にそんな事言ってくれるんだ…。いいの?私に言うんじゃない?
無一郎くんは、私を抱いてるのよって
それを、私に知られたくないから凛と私を今まで会わしたくなかったんでしょ?
義勇さんから聞いたしそれに昨夜凛の日誌も読んだから知って…。
無一郎が、凛の前にその日誌を投げた。
「何?これ?嘘ばっかり書いてるこれ…何?」
無一郎が、怖い表情と声で凛に向かって睨んでいた。
「ゆきに、読ませるためにわざわざ部屋のふすま開けてたよね?」