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Winner【サイバーフォーミュラ・加賀】

第37章 決勝の行方


それからラップも重ね、タイヤ交換を終えた。どのチームも交換を終えたであろう時だった。

『おーーーーっと!!シュトルムツェンダー、グーデリアンとユニオンセイバー、ランドル!クラッシューー!!!』

そう伝えられるアナウンス。

「…アンリ?第三コーナー、気を付けて?」
『は?』
「ランドルとグーデリアンがクラッシュしたよ。今までが何もなかったからよっぽど大丈夫だと思うけど、オイル漏れとかの情報あったらまたいうよ」
『解ってからでもいい』
「それじゃ遅い」
『…世話焼き』
「うるさい」

クスクスと笑いながらもその様子を見ているあすかとクレア。

「…なんか今だけ前に戻ったみたい」
「あすかちゃん」
「雅ちゃん自体はすっごい私服なんだけどね?」
「ですよねぇ…」
「でも、この間の走りと比べてもアンリ、だいぶ攻め込んでるけど安定してるもの」
「相変わらず危なっかしいけど…」
「それも雅ちゃんがいてくれるっていう思いもあってじゃない?」
「…そうなのかなぁ…」

そう話して居た。
周回数も増えていく…残り五周というタイミングを迎えた。

「…風見さんの優勝はほぼ確定打だね」
「何もなければね」
「アンリ?」
『何?』
「残り五周、二位の新条さんとのタイム差なんだけど三秒だよ。」
『さっきからちらちら見えてる』
「ん、でしょうね。追いつける」
『簡単に言わないでよ』
「出来るよ。ただ焦らないでね?クラッシュしたら元も子もない」
『縁起悪すぎ』
「ラスト三週からコールでいい?」
『任せる』

そうして待つ雅。話している最中にもハヤトのマシンは目の前を走り去っていく。
そんなやり取りを見ながら加賀はちらりと新条とアンリのタイム差を見ていた。
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