第28章 幸せな時間
「もしもし?どうした?」
『どうした?じゃねぇよ、城。どこにいんだ?』
「雅と一緒に家見に来たけど?」
『…そういや言ってたな。決まったか?』
「あぁ。それなりのとこに決まった」
『そうか。ならよかった。雅も一緒なんだな?』
「あぁ。どうかしたか?」
『一緒に飯食わねぇか?』
「あぁ、解った。どうする?」
そうして話をしていた加賀。少し話せば雅に問いかけた。
「グレイから、何くいたい?って」
「えと、え…?」
「これは嫌だとかある?」
「ステーキ?」
「だってよ?」
『なら、グラハムチキンサンドは?』
「サンドイッチとかでもいいかって」
「ん!」
『OK。』
場所を決め、加賀達からはほど近い場所に決めた。
「グレイたちが来るって言ってる。俺たちも向かうか。」
「ん」
バイクに再び乗れば向かい、サンドイッチ店の駐車場で待つことにした二人。
「城君…」
「ん?」
「ありがと…」
「何がよ」
「いろいろと任せてばっかで…」
「大丈夫だ。少なくとも俺のがこっちでの生活には慣れてる。それだけだ。」
「ん…」
「その代わり、」
「え?」
「これからは雅にもいろいろと手伝ってもらわねぇといけねぇ事たくさんあるからよ?」
「もちろん!」
「ん。それなら大丈夫だ。」
「私もどこかで働いた方がいいかな」
「やめとけ」
「でもそれじゃお荷物だよ?」
「どこがだよ。やることは山ほどあるぜ?」
そっと肩に腕を回して加賀は話し出す。
「…データ整理、そのほか諸々?」
「もろもろって…?」
「俺の管理?」
「管理することないじゃん…城君なら…」
「完全体じゃねぇんだよ、俺だってな?」
「でもそれじゃ今までとやってる事同じ…」
「いいんだよ。それで。」
そう話していた。