【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第1章 「香惑の宵**」
「悟さんの……全部、ちょうだい……!」
「……そんな、可愛いことばっか、……っく……っ、言ってると知らないよ」
重なる肉の熱、熱い締めつけ。
彼女の中がぎゅうっと収縮するたび、
五条の息が荒くなっていく。
「……もう、……!」
最後の数回、腰が本能のまま突き上げられた。
「奥、……出すよっ!」
びくん、と五条の身体が大きく震える。
そして――どく、どく、と熱が彼女の中へと注がれていく。
「……あっ、ん……あつ……いの、いっぱい……」
の中が彼を締めつけながら、快感の余韻にゆっくりと溺れていく。
すべてを果てたあと、五条はまだ繋がったまま、
彼女の背に体を重ね、息を荒くしながら囁いた。
「……どうしてくれるの、。 僕、もう君以外じゃ満足できない」
熱く乱れた吐息の隙間に、
ぽつりと落とされたその言葉は、
静かで――それでいて、誰よりも真っすぐだった。
五条は、そのまま繋がったままの彼女の背に頬を寄せ、
鼓動の余韻を、彼女の肌越しに感じ取っていた。
けれど――
「……?」
呼びかけても、返事はなかった。
そっと顔を覗き込むと、
彼女は薄く開いた唇で荒く呼吸をしながら、
まつ毛を震わせたまま、完全に意識を手放していた。
(……あー、気絶してる)
思わず苦笑が漏れる。
それでも、心のどこかが――
愛しさでいっぱいになっていた。
五条はゆっくりと彼女の身体を横たえ、
繋がっていた自身をそっと抜いた。
「……ごめん、ちょっと激しかったかも」
口ではそう言いながらも、
どこか満足げな色が混じるのは――
彼女が自分を求めて、すべてを許してくれたからだった。
そのあとは、タオルを取りにいき、の額に浮かんだ汗をそっと拭う。
首筋、鎖骨、胸元、太腿。
一枚の布で、ゆっくりと彼女の熱をなぞるたび、
五条の指先が、愛しげに止まっていた。
まどろむ彼女の頬に、濡れた髪が張り付いている。
それをそっと払って、五条はその額にキスを落とした。
「……好きだよ、」
声は、誰に聞かせるでもない囁きだった。
ただ、彼のすべてが――
その一言に込められていた。