第1章 「香惑の宵**」

そう言いながら、五条は今度こそ、容赦なく突き上げる。
打ち込まれるたび、中が何度も締まり、
の身体が波打つように揺れる。



「っ……っ、ああっ、また、くる、きちゃ……っ！」

「ほら、イっちゃえ。さっきより、もっと奥で」



五条の手が彼女の腰をしっかりと引き寄せ、
最後の一撃を叩き込むように、深く――



「――あっ、ああああああっ……！」



絶頂の波がの身体を貫いた直後、
全身がふるふると震えながら、崩れるようにベッドに沈んでいく。



「……っ、……くっ……」



五条は、彼女の中がなおも締めつけてくる感触に、喉を鳴らした。
その内部はとろとろに溶けていて、それでも彼を決して離そうとしない。


（僕も限界近いな……）


だが、その時。



「もっと……トントン、して……奥、いっぱい……悟さんの、ので……っ」



そのうわごとのような一言が、
五条の中で残っていた理性の最後の糸を、ぷつんと切った。



「……、それ……取り消せないよ？」



彼女はぼんやりと目を潤ませたまま、頷くでもなく、
ただ熱に浮かされたように、腰をわずかに揺らしていた。


五条は腰を引き、一気に――
彼女の中へと突き込んだ。



「っ……ひぁっ……！」



ぐちゅん、ぐちゅん、と濡れた音が響く。
そのたびに、の身体が前に押し出され、
膝がベッドに打ちつけられる。



「奥……ちゃんと、叩かれてる。ほら、ここ――」



五条は片手を下腹部に添え、突き上げるたびに
そこをぐっと押し返すように刺激した。



「悟さんの、あたってる……そこ、すご……っ！」

「ああ、わかるよ……の奥、僕の形になってきてる」



彼女の中は、もう完全に開ききっていた。
締め付けもとろけるように甘く、
彼の一撃を拒まず、全身で受け止めている。



「……言って？　どこにトントンされてるのか、ちゃんと」

「っ……なか……子宮、の……奥、きもちいっ……！」

「そう。なら、もっとしてあげる――」



彼の腰がさらに打ちつけられる。


ぬちゅ、ぬちゅっ、ぐちゅっ。


湿った水音がリズミカルに響き、彼女の中が何度も蠢いて収縮する。