第1章 「香惑の宵**」

「こんなに咥えて……僕の形、覚えようとしてる？」

「ち、がっ……そんな……！」

「違わない。のここ……ほら、自分でわかってるでしょ？」



片手で腰を引き寄せ、もう一方の手で、彼女の下腹部を撫でる。
そこに確かに、彼の存在が沈んでいる。



「奥……まで、届いてるよ、これ。わかる？」

「や、やだ……そんなの……言えな、……ああっ！」



再び腰が打ち込まれる。
奥に届くたび、子宮を擦るような深さで突き上げられ、
の声は耐えきれず洩れてしまう。



「、僕がどこまで入ってるか、ちゃんと覚えて。
　僕以外、絶対に知らなくていいから」



言葉と連動するように、腰の動きが速くなる。
ぬちゃ、ぬちゃと水音が淫靡に響き、
彼女の中がとろとろに溶けていくのが、感触でわかる。



「やば……気持ちよすぎ……」



五条は彼女の脚を肩にかけるようにして、さらに角度を深く変える。
の中が、さらに奥まで彼を迎え入れ、
一段と高く、甘い声が漏れた。



「悟さ、ん……あっ、そこ、だめ……っ、だめぇ……っ！」

「ダメじゃない。ここでしょ？　気持ちいいの――」



執拗に、奥の一点を攻める。
子宮の入り口を、擦って、押し上げて、
彼女の中に“自分の形”を刻むように。



「こんな顔、僕にしか見せちゃだめだよ……」



その声は獣のように低く、
でも、どこまでも甘く、彼女を支配していた。


の中はもう限界だった。
快感の波が何度も押し寄せ、身体が勝手に跳ね、脚が震え、
奥が何度も締め付ける。



「……っ、悟さんっ、もう……むり、むり……！」

「いいよ……イって。僕ので、気持ちよくなって」



その一言と同時に、さらに深く、さらに強く――
腰が一気に打ち込まれる。



「――あああっ！！」



彼女の身体が跳ね、中がぎゅっと彼を締めつけて、
はもう、何も言えなかった。


全身が震え、熱く、甘く――
そのまま、彼のもので絶頂を迎えていく。


が震えながら果てていくその姿に、
五条はひとつ深く息を吐いた。


（……えろっ）


全身を預けるようにぐったりとした彼女の体温が、
肌の下までじんわりと染み込んでくるようだった。