【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第1章 「香惑の宵**」
五条はそっと手を伸ばし、目隠しを外す。
あらわになったその瞳は、透きとおるような青。
静かだけど、どこか熱を帯びた光で、をまっすぐに見つめる。
「……ちゃんと、見せて。どこが熱を持ってるか」
囁く声は、さざ波のように低く、やさしく耳をくすぐる。が目を瞬いたその隙に、彼の手が静かにTシャツの裾に触れた。
「少し、上げるよ」
抵抗はなかった。
ただ、彼女の胸がふるふると震えるように上下するだけ。
五条の指先がゆっくりと生地をたぐる。
腹部に触れたTシャツが、そのまま滑らかに上へと持ち上がる。
露わになる素肌――汗ばんだ肌が、まるで触れられることを待っていたかのように熱を持っている。
それに気づいた瞬間、彼の喉がかすかに鳴った。
「……熱いね。ここも、こっちも……」
まるで診察するふりをして、指先がわずかに彷徨う。
胸の下に差しかかると、の身体が小さく跳ねた。
「……大丈夫。僕しか、見てないから」
その声が、甘い檻のように彼女を囲っていく。
そして――
ついにTシャツが、すっぽりと頭を越えて脱がされた。
五条の手が、思わず止まる。
「……あれ? つけてないの?」
直接あらわになった胸元は、ほんのり赤く火照っていて、
その中心はすでに小さく主張していた。
彼女は恥ずかしそうに目をそらしたまま、
小さな声で呟く。
「……寝るときは、つけないから……」
そのかすかな声と、火照った素肌の温度。
触れた手のひらの下で、微かな震えが伝わってくる。
その震えは、不安でも拒絶でもない。
むしろ、なにかを――自分自身でもまだ認めきれていない“欲”を、懸命に抱きしめているようだった。
の手が、そっと五条の手を包んだ。
「……悟さんの手、冷たくて……」
囁くような声に、五条の喉がひくりと動く。
「もっと……触ってほしい、です」
その言葉は、火種だった。
普段の彼女なら絶対に言わない。
そんなが――自分から求めてきた。
理性の砦が、音もなく崩れていく。
「……」
名前を呼ぶ声は、もうかすれていた。
次の瞬間、五条は彼女の肩を抱き寄せ、その唇を奪った。