第8章 7章
「…はい。」
「あ、あの。小野先生?私何かしてしまったのでしょうか?」
「…………もしや。覚えてないのですか?」
その含みのある言い方にサァァァっと血の気が引く
「ご、ごめんなさい!!粗相してしまって!!」
「粗相?…………くっ、、フフフフフ」
堪えきれない様な笑いが続いて
「あ、あの?」
「フフフ、、あ、すみません。燕さん、、、あ、いや。椿さんは粗相などしてません」
「なっ?!」
なんで?!
本名を?!
燕=椿
それは
たけちゃん、りん、うっかりバレちゃった秋くんだけなのに
「なにを驚いてるんです?」
「あ。あの!なんで、、」
「あぁ。お名前ですか?……フフ。何ででしょうね」
「………」
色んな憶測がぐるぐる回る
でも兎に角
粗相はしていないみたい
「あの!……私、バーで飲んでいた記憶までしかなくて。どうやって家に帰ってきたのかわからないくて」
「僕がお送りしましたよ。マンションまでですが。貴女は歩いて中に入って行きました。足取りはしっかりしていたので」
「そうでしたか。すみません。お手数おかけしました。」
申し訳なくなり目の前に居ないのに思わず頭を下げる
「あ、あともう一つ!」
「はい。何でしょう?」
パンツの行方、知りませんか?
と言おうとしたが思い止まって口籠もる
「…あ、、いや、あの…えっと」
「もしかして。下着。の事ですか?」
「ぅえ?!は、はい!!ご、ご存知ですか?!」
「……フフ。記念にと。頂きましたけど」
「……………え?」
脳内が大フリーズをかます
記念に?
いただきました?
なんの記念?
いただく?とは?
「ぷっ、、、く、く、」
堪えた笑い声が聞こえて
「先生!からかってますか?」
「いーえ?決して。本当に覚えていらっしゃらないのですね」
モウワケワカリマセン