第12章 ・克己(注…R18)
男の巧みな腰使いに狂いながら、女は男の背中に何度も爪を立てた。
その度に男を強く締め付け、絶頂へと誘う。
だがゾロは、屈しなかった。
反撃する様に、更に自身を奥へ奥へと押し込み突き上げ、肉悦に浸る女の顔と、その締め付けを愉しんだ。
軋むベッドの音、女の淫らな声と男の荒い息遣い、妖しい水音、肌と肌がぶつかる音が、室内に、静かに激しく響き続けた。
……ゾロの動きが更に速まり、そして……。
「……そろそろイクぞ……奥にたっぷり注いでやるぜっ……!」
「……あっ、あああっ……!!!」
リリムが達し、彼を激しく締め付けたその時。
ゾロは燃え滾る様な熱を、彼女の最奥に解き放った。
「あっ、あっ……凄い……イイっ!!……熱いっ……!!!」
「……うっ……クッ……!」
ゾロが低く呻き、精を放つ度に、その逞しい肉体が激しく痙攣する。
だが……理性も自制心も、そして魂も、征服されてはいなかった。
大量の熱が、彼女の奥に注がれて行く。
(……ナカが、熱いっ……本当に……溶かされちゃうっ……!)
淫魔の身体が持つ『吸い取る力』が、ゾロの圧倒的な闇のエネルギーに負け、飲み込まれた瞬間だった。
奪おうとする度、逆にゾロの猛々しく熱い、炎を纏った野獣の様な精が彼女の奥深くを征服し、暴れ続けた。
リリムは今迄経験した事のない激しい絶頂に、男の腕の中で嬌声を上げつつ、目を閉じた。
精を出し切ったゾロは、深呼吸し息を整え、彼女にそっと声を掛ける。
「……おい、大丈夫か……?ちょっと激し過ぎたかよ……」
リリムは静かに目を開けた。
ゾロと視線を合わせた彼女は、思わず息を飲む。
彼女がこれ迄虜にして来た男達の目は、泥の様に濁っていた。
だが……目の前のこの男が放つのは、ダイヤモンドの様に硬く、剣の様に研ぎ澄まされた強き『信念』の光……。
「……だ、大丈夫……貴方って、凄く激しいのね……でも……」
「……でも……なんだ……?」
「……激しいのに、凄く優しくて……マグマの様に、熱い……貴方みたいな男の人……初めてよ……」
リリムの両手が、ゾロの逞しい背中を撫で上げる。
淫魔の甘い吐息と愛撫……彼の肉体に、再び熱が走る。
彼女と繋がったままの彼は、また大きく硬く……女を貫く凶器となって行った。