第29章 「善意の逆理 Ⅱ**」
「ぁ、や……っ、あ、ああっ……!」
相変わらず、いい反応。
僕の与える快感に、ちゃんと染まり始めている。
「。……一回、全部吐き出しなよ」
僕は指の角度を変えて、そこを一定のリズムで執拗に擦り上げる。
ぐちゅ、ぐちゅと。
中から愛液が溢れて、僕の指を濡らしていく。
腰も浮いて、中もひくひくしてきた。
「あ、ぁ、ゃ……っ、あぁっ……!!」
の唇から、声になりきらない甘い息がこぼれる。
そのまま身体が大きく震えて、どうやら達したようだった。
「あ……っはう、……んぁ……」
溢れた涙がこめかみを伝い、髪の生え際を濡らしている。
唇は力なく開いたまま、小刻みに震えていた。
(可愛いけど。……なんか、物足りない)
完全に力が抜けて、シーツに沈み込む。
いつもなら、限界を迎える瞬間に『先生』って、泣きそうな声で僕を呼んでくれるのに。
僕はがイく瞬間が好きだ。
恥ずかしさも、我慢も、全部ほどけて。
の全部が、僕だけに向いている気がするから。
とろけた彼女を見下ろしながら、僕は自分のベルトへ手を伸ばした。
カチャリ、と無機質な金属音が部屋に落ちる。
(……ほんと、僕って性格悪いよね)
こんな状況だっていうのに。
僕のものは、爆発しそうなくらい固く反り返っていた。
これからする行為に、ひどく興奮している自分がいる。
僕にしては、ずっと大事に抱いてきた。
(だって、それが大人ってやつでしょ)
そりゃ、頭の中では…………考えることもあったけど。
まさか、こんな形で自分の欲を彼女にぶちまける日が来るとは思わなかった。
は、ただ僕をぼーっと見つめている。
これから何をされるかもわかっていない、僕のかわいい恋人。