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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第28章 「善意の逆理 Ⅰ**」


「!! いるの!?」



外から、聞き慣れた声が聞こえた。


(え……?)


ガチャ、ガキンッ!
鍵を無理やりこじ開けるような音がする。
閉ざされていた倉庫の鉄扉が、勢いよく開かれた。



「……なっ、なんだ貴様ら!」



細井が弾かれたように、入り口を振り返る。


暗闇の向こうから差し込んだ懐中電灯の光に、思わず目を細めた。
視界の先に、二つのシルエットが見える。



「……きもいんだよ。このへんたい野郎」



底冷えするような、苛立ちを含んだ低い声。


(この、声……)


開け放たれた扉の向こうに立っていたのは、金槌を握りしめた野薔薇ちゃんだった。
その後ろには、息を切らした真澄ちゃんの姿もある。


野薔薇ちゃんの目が、私を見た瞬間に大きく見開いた。



「……あんた、に何したの」



細井が舌打ちをして、野薔薇ちゃんを睨みつけた。



「邪魔をするな。部外者が……お前も、私の術式で狂わせてやる!」



細井が手を前に突き出す。
けれど野薔薇ちゃんは一歩も引かず、手にした金槌で三本の釘を連続で弾き飛ばした。


カンッ、カンッ、カンッ!



「遅いな」



細井がゆらりと身体を揺らして、飛んできた釘をあっさりと避ける。
釘は背後の壁に空しく突き刺さった。



「私の術式は、自身の感覚も高めることができる。今の私にとって、お前の攻撃など止まって見えるんだよ」

「……なるほどね。当てるのは難しいってことか」



野薔薇ちゃんは私の足元に落ちた血痕と、細井の白衣の袖についた赤い染みへ視線を滑らせる。
それから、手元で釘をくるりと回した。



「よくやったわ、」



床に落ちていた血を釘の先で掬い取り、藁人形にこすりつける。



「無駄だ。そんなもので私を呪えるか!」



細井が術式を放とうと踏み込んだ、その瞬間――
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