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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第28章 「善意の逆理 Ⅰ**」


私はベッドのそばにしゃがみ込んで、丸くなっている彼女の背中にそっと声をかけた。



「……えと、何か温かいものでも飲む?」



女の子の震えは止まらない。
顔は、血の気が引いて真っ青だった。


あの食堂の惨劇。
ショックで泣き叫ぶのも無理もない。
私だって、あんなものを見るのは初めてだった。
人の身体から、花が咲く瞬間なんて。



「……次は」



突然、女の子が口を開いた。



「次は、私だわ……っ」

「……え?」



次は……って。
他の被害者と、何か関係があるの?



「どういうこと? 何か知ってるの?」

「呪いだわ……っ」



女の子は両手で頭を抱え込み、泣き叫び出した。



「ごめんなさい、ごめんなさいっ!!」



何をこんなに怖がっているの?



「ねえ、お願い。何か知ってるなら私に教えて……っ」



もう一度声をかけると、ガシッと右腕を掴まれた。
爪が食い込むくらい、強い力。



「助けて……っ……あの子に……殺される……」

「あの子……?」



聞き返す前に、女の子はまた震えながら泣き出してしまった。


(……殺されるってどういう意味?)


背後でガチャリとドアが開く音がして、寮母さんと保健の先生が入ってくる。



「ここからは私が処置をしますから、あなたは部屋から出なさい」

「……え、あ……でも」



女の子の手が、保健の先生によって私の腕から強引に引き剥がされる。



「ほら、早く行きなさい。あなたも、部屋で待機よ」



寮母さんに急かされて、これ以上居座る理由は見つからなかった。



「……はい……失礼します」



渋々立ち上がり、小さく頭を下げた。
ドアを出る直前、もう一度だけ振り返る。


女の子はシーツに顔を埋めたまま、まだ震えて嗚咽をこぼしていた。



『助けて……っ』



さっきの彼女の声が、耳に残って離れなかった。
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