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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第24章 「可惜夜に眠る 後編②**」


「……僕は、冗談じゃなくてもいいんだけど」

「えっ……」



思わず息を呑んで、先生の顔を見返した。


(そ、それって……)


いつもの冗談だよね。
からかってるだけだよね。
でも、私を見るその蒼い瞳は、少しも笑っていなかった。


私が固まっていると、先生はふっと視線を外して、お盆の上に並んだ大福に手を伸ばした。



「おばあちゃん。それより、この大福美味しそうだねぇ」

「さすが先生、お目が高い。駅前の和菓子屋さんの豆大福なんだけど、私のおすすめなのよ」



先生は「いただきまーす」と早速大福を一口頬張った。



「んー! なにこれ、めっちゃ美味しい!」

「でしょ? お豆がホクホクしてて、甘さもちょうどいいのよ」

「ほら、も食べなよ。僕が全部食べちゃうよ?」

「た、食べますよ……!」



慌てて大福に手を伸ばした、その時。
おばあちゃんがお茶を一口すすってから、ふと思いついたように顔を上げた。



「先生。の小さい頃のアルバム、見ます?」

「えっ」 
「見る! 超見たい!」



私と先生の声が、見事に重なった。
先生は食べていた大福を飲み込んで、前のめりになっている。



「やだっ、おばあちゃん! 恥ずかしいからやめてよ!」

「いいじゃないの。減るもんじゃないんだし」



私の制止も聞かず、おばあちゃんはよっこいしょと立ち上がり、仏壇の横にある押し入れを開けた。
そして、奥の方から分厚いアルバムを抱えて戻ってくる。



「ほら、これこれ」



先生は嬉々としてアルバムを受け取り、表紙を開いた。



「うわ、ちっちゃ! なにこの顔、まんまるじゃん。お団子みたい」



最初のページの写真を見た途端、先生が吹き出した。
指差しているのは、たぶん三歳くらいの私。
ほっぺたがぱんぱんで、泥だらけの手で得意げにカブトムシを掴んでいる写真だった。



「野生児の片鱗がすでにここにあるね。気仙沼のアメフラシハンターは、ここから始まったのか」

「もうっ! あのことは忘れてくださいよ!」



私がむっとしても、先生は笑いながらどんどんページをめくっていく。
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