第24章 「可惜夜に眠る 後編②**」
「俺、てっきり……真希さんは、のことが嫌いなのかと思ってました」
「違うわっ!」
真希さんは声を荒げて、持っていた空のペットボトルをベキッと軽く潰した。
そして、少しバツが悪そうに視線を砂浜に向けた。
「呪力がない奴が、この呪術界で生きていくのがどれだけ大変か。……恵もよく知ってるだろ」
「それに、は別のよく分かんねぇ力を持ってる。……あいつが置かれてる状況は、私以上にキツいはずだよ」
禪院家に生まれながら、呪力を持たない真希さん。
だからこそ、呪力がないの危うさも、背負っている重圧も、誰より分かるんだろう。
「それでもは、自分の居場所を掴もうとしてる」
「……そんな奴を、私が嫌いになるわけないだろ」
照れ隠しのように。
真希さんはふいっと顔を背けて、空になったペットボトルをゴミ箱に放り投げた。
「……まあ、あいつには」
真希さんが、呆れたように口元を緩めた。
「最強の過保護がついてるから、私が心配するだけ無駄だったみたいだけどな」
「……ですね」
俺もつられて小さく笑った、その時だった。
「……悟って、あんな顔するんだな」
背後から、不意に野太い声が降ってきた。
驚いて振り返ると、そこには。
「しゃけしゃけ」
「うわー……朝からいちゃついちゃって。私たちのこと忘れてるんじゃないかしら?」
「伏黒水くせー! 起きてんなら俺も起こせよな!」
パンダ先輩と、狗巻先輩。
それに、顔をしかめる釘崎と、面白がるように砂浜の二人を眺める虎杖が立っていた。