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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第24章 「可惜夜に眠る 後編②**」


***



「……ぐぇっ」



腹に重い一撃を食らって、強制的に意識が浮上した。


(……またかよ)


暗闇の中で目を開ける。
隣で寝ている虎杖の踵が、俺の腹にクリーンヒットしていた。
少し離れた布団では、パンダ先輩の巨大ないびきが響いている。
合宿に来てから連日、俺は深刻な寝不足に陥っていた。


(……もう寝れる気がしねぇ)


ため息をついて、布団から抜け出す。
少し冷たい空気を吸いたくて、ふらふらとテラスへと向かった。
ガラス戸を開けて、外に出ると。


(……あ?)


朝焼けの砂浜。
そこに、見慣れた二つのシルエットがあった。
五条先生と、だ。


(こんな朝はやくから何やってんだ、あの人たち……)


まだ誰も起きていない海辺。
二人はしっかりと手を繋いで、朝日に向かって並んで立っていた。
少しだけ距離が近くて。
先生が、の頬に優しく触れているのが見える。


あの二人がそういう関係なのは、前から知っていたけど。
朝っぱらから堂々と見せつけられると、寝不足の頭にはさすがに少し胃がもたれる。


(誰かに見られたらどうするつもりなんだよ)


そう思ったその時。



「恵、早いな」



不意に、背後から声をかけられた。
振り返ると、寝癖のついた真希さんが欠伸をしながら立っていた。


(まずい)


さすがにあれを見たら、二人の関係がバレるんじゃねーか。
咄嗟に一歩横へずれて、砂浜が見えないように真希さんの前へ立つ。


けど、もう遅かった。
真希さんの視線は、俺の肩越しに砂浜の二人をとっくに捉えていた。



「真希さん……あれは」



だが、俺が答えるより早く、真希さんは呆れたように、ふっと鼻を鳴らす。



「……いい大人が、朝っぱらからはしゃぎやがって」

「え」



俺は、思わず真希さんの顔を二度見した。



「真希さん……あの二人の関係、知ってたんですか?」

「は? 気づかねー方がどうかしてるだろ」



真希さんはテラスの手すりに寄りかかりながら、続けた。



「あの馬鹿目隠しが、を見る目。……完全にベタ惚れじゃねーか」


(……まあ、確かに)
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