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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第24章 「可惜夜に眠る 後編②**」


「……ふっ、あははっ!」



いきなり先生が吹き出して、お腹を押さえてケラケラと笑い出した。



「もー……笑わないでくださいよ……っ」

「ごめんごめん。……なんか、アメフラシ大事に抱えてテンパってるが面白くて」



私はそっとしゃがみ込んで、アメフラシを優しく水の中に帰した。



「ばいばい、ごめんね」



波に揺られて、アメフラシがゆっくりと見えなくなる。 
まだ肩を揺らして笑っている先生をジト目で見上げながら、唇を尖らせた。



「……野生児じゃないもん」



そう言ってそっぽを向くと、先生は「そんな可愛い顔して拗ねないの」とさらに目を細めた。



「でも、ずっと海を怖がってた子が、いきなり素手でアメフラシハンターになるとは思わなくてびっくりしたよ」



先生は私の手を取り、そっと包み込むと。



「うわ、なんかまだちょっとぬるぬるするんだけど」



またわざとらしく眉を寄せて意地悪に笑った。



「えっ!? そんなことないです! ちゃんと海水で洗いましたから!」



慌てて手を引き抜こうとしたけれど、先生はぎゅっと握り返して、全然離してくれない。



「嘘うそ。冗談だってば」



くすくす笑いながら、先生は私の冷えた手を自分の大きな手のひらでこすり合わせるように温めてくれる。



「もー……先生ってば、すぐからかう」



文句を言ってみるけれど。
繋がれた手から伝わってくる体温が嬉しくて、結局は顔が緩んでしまう。


ふと視界の端が、明るくなるのを感じた。
顔を上げると――


遠くの水平線の向こうから、ゆっくりと光が溢れ出していた。



「……わぁ」



思わず、声が漏れた。


薄暗かった空が、オレンジ色と淡いピンク色のグラデーションに染まっていく。
朝の冷たい空気に、少しずつ太陽の熱が混ざり始めていた。
きらきらと私たちが立つ波打ち際が、黄金色に反射して光っている。



「……綺麗だね」



先生も、真っ直ぐに朝日を見つめていた。
朝の光に照らされた横顔が、透き通るみたいに綺麗で。
その蒼い瞳の中に、黄金色の光が優しく揺れている。
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