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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第24章 「可惜夜に眠る 後編②**」


手の中で、アメフラシがむにゅっとゆっくり身をよじった。
頭の先にあるウサギの耳みたいな二本の触角が、ぴくぴくと動いている。



「ほら、先生! 耳みたいの動いてますよ! 触ってみます?」



すると、先生はすっと一歩だけ後ろに下がった。



「……って」

「はい?」

「意外と、野生児だよね。アメフラシ素手で触る女の子、初めて見た」

「……!」



ひ、引かれている……
いくら海が懐かしかったとはいえ、はしゃぎすぎた!?



「ああああの、小さい頃、お父さんと……よくこうやって見つけて遊んでたし……」

「そ、それにこれ、害はない生き物ですし……っ」

「知ってるけど、この前祓った呪霊に似てる」

「……!!」



先生はまだ、微妙な顔をして私とアメフラシを見ている。


(ど、どうしよう……!)


引かれてるからって、ポイッと乱暴に投げ捨てるわけにはいかなくて。
生き物だし。
可哀想だし。 
でも、このまま持っているわけにもいかない。



「あ、あの……これ、えっと……」



両手でアメフラシを持ったまま、あわあわと視線を彷徨わせた、その時だった。
手の中のぶよぶよした塊が、きゅっと小さく縮んだかと思うと。


(……ん?)


指の隙間から、どろりとした赤紫色の液体が溢れ出してきた。



「ひゃっ!?」



ぽたぽたと、毒々しい色の液体が海水にこぼれ落ちる。
私の両手は、あっという間に真っ紫色に染まってしまった。



「……」



先生の視線が、私の手元の紫色の液体に釘付けになっている。
ただでさえ『呪霊に似てる』と言われた直後なのに。
このどろどろの見た目は、完全にアウトだ。



「ち、血じゃないです! アメフラシの液で、無害なので……っ!」

「あわわ……っ、急に持ち上げられてびっくりしたのかな、ごめんね」



どうしていいか分からなくて、波打ち際でウロウロしてしまった。
先生は、そんな私を見て。
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