第3章 瑠璃—るり—
ずっと2人と一緒にいられる。
そう思ったら。
嬉しくて。
でも同時に。
涙が止まらなかった。
胸が詰まって。
息が出来なかった。
ほんとのお兄ちゃん、で、嬉しいはずなのに。
何故だかすごく悲しかったのを、覚えてる。
それから少し、して。
燐と黎がキスしているのを、見た。
衝撃だった。
びっくりした。
だけど。
嬉しかった。
そっか。
一緒にいていいんだ、って。
お兄ちゃんでも、好きになっていいんだ、って。
はじめて自分の気持ち、自覚したの。
あたし、2人が好き。
そうだあたし、ふたりのことが好きなんだ。
だから。
『…………じゃぁ瑠璃が俺たちの相手してくれんの?』
燐の部屋の前。
話声が聞こえて。
黎の気配に少しだけあいたドアを押した。
少しだけあいたドアから見えたのは。
ふたりがぴったりと、抱き合ってところで。
キス、してるところで。
思わずドアに、足がぶつかる。
「瑠璃」
「ぇ、と…………話し、声、聞こえて。ごめなさい…………っ」
反射的にいけないところ見ちゃった気がして。
部屋を出ようとした。
けど。
それ以上に。
身体が震えた。
嫌だ。
嫌だ。
ひとりになるのは、嫌だ。
お兄ちゃんにまで邪魔にされたらるうは、行くところない。
居場所、ないよ。
「ごめんびっくりした?」
「泣いてるの?瑠璃」
心配気に、ふたりが両端から、あたしを覗きこむ。
「お兄ちゃん、は、瑠璃、邪魔?」
「は?」
「なんでそうなる…………」
「ああ、あれか。あれはほら、別にたまたま燐がいたし」
「そう、たまたま黎がいただけ」
え。
「後腐れ残るの面倒だし、単なる興味。」
「そのあとはまぁ、ずるずると、的な?」
それ。
それじゃぁ。
「るりも、混ぜてくれる、の?」
そう、あたしが顔をあげれば。
満足そうに笑って。
燐が言った。
『…………じゃぁ瑠璃が俺たちの相手してくれんの?』