第2章 episode2
「相澤先生、ご無沙汰してます。」
「ご無沙汰してます。」
「よぉ」
緑谷先輩以外の3人も久しぶりに会う様で、相澤先生を囲む。
「遅いぞイレイザー!!」という割と出来上がってきているエンデバーはホークスが宥めていた。
私はというも、あの頃の先生とは雰囲気が変わっていて、無造作に伸びていた長い髪は、無造作なのは変わらないけど肩の上までスッキリ切られていてかっこ…
「かっこよくなってんね?」
横からホークスが耳打ちをしてきて自分でも顔がゆでダコみたいに真っ赤になるのがわかる。
「…か?」
懐かしい私を呼ぶ声に、ぶわぁっと涙が溢れてきて、俯いたままこくんと頷く。
「大きくなったな」と、そんな私に近所のおじさんのような一言掛けて緑谷先輩の隣に座りお酒を注文すると少し緑谷先輩と仕事の話をしはじめた。
『ちょ…と、タバコ吸ってきます…』
そう言って逃げるようにその場を離れて喫煙所に走った。
『っ…たぁ…えっぐ…』
タバコに火をつけて大きく吸いながら喫煙所の壁に沿うようにしてしゃがみこむ。
「何がだよ」
『っ?!爆豪先輩?!あっ!』
「っ…ぶねえなぁ。タバコ持ってんだから気ぃつけろや」
驚いて立ち上がった拍子に少し酔ってるのかよろける私を支えてくれた爆豪先輩。
「で?なにがえぐいんだよ」
『なんでもありません…』
答えられるわけないでしょ…。