第4章 1歩ずつ
千明side
「ん?」
リビングに入るとスマホが光った。
電話のようだ。
お父様からだった。
出ないとまためんどくさいな。
「はい、千明です。」
『おはよう。今日の夕方渡したい物があるから家にいろ。』
「え、まっ」
一方的に電話を切られてしまった。
参ったな、今日夕方までバイトだ。
17時にバイトが終わったとして向こうの家に着くのは早くても17時半。
お父様を待たせたらまた躾が…
店長に相談して1時間早く上がれないか聞いてみよう。
渡したい物……たぶん、前に言っていたパーティーの招待状だろう。
前回お爺様の生誕祭に行けなかったから今回は参加するように言われていた。
この時期なら会社の設立記念か。
あの会社の関係者、αばっかり集まってるから嫌なんだよな。
抑制剤多めに飲まないといけないし。
俺は憂鬱な気分になりながらバイトに向かった。