第5章 互いが住む世界
千明side
「今日はありがとうな。せっかくの休みなのにこんな所連れてきてくれて。」
水族館を出た後、軽く昼食を摂りショッピングに出かけた。
夕方になり、予約していたのか少し高級そうなレストランに連れてきてくれた。
一体いくらするのだろうか。
結局今まで全て佐野が支払ってくれた。
晩御飯は自分で出したい。
「気にするな。お前と2人の時間が欲しかったんだ。」
「けど、ここも高いだろ?今日俺財布出してねぇし。」
「俺に時間をくれたからいい。この後あと1箇所だけ行きたいところがある。着いてきてくれないか?」
「うん。いいよ。」
食事を済ませ、会計に向かうと店員さんに「既にお支払い頂いております。」と言われた。
いつの間に済ませたのだろうか。
佐野が再び車を走らせ、たどり着いた場所は山の中だった。
灯りひとつ無い暗い場所。
車のエンジンを切り、ライトを消す。
すると、目の前には星空が広がっていた。
思わず車から飛び出してしまう。
「うわ……すっご……きれい……」
あまりの綺麗さに言葉が上手く出てこなかった。
佐野も降りてきて俺の隣に並んだ。
「ここ、凄いよな。」
「うん。こんなの初めて。……今日1日ほんとに楽しかった。」
「それならよかった。」
「なぁ、流石にガソリン代くらい出させてくれない?申し訳ないんだけど。」
「……それよりも欲しいものがある。」
「だったらそれ買ってやるよ!」
佐野は俺の体を引き寄せ、抱きしめてきた。
突然のことに心臓が止まりそうになる。
「お前が欲しい。」
「っ!//」
そうだ、今日告白の返事をしようと決めてたんだ。
こんなに尽くしてくれて、大事にしてくれて。
だから……
「俺も…佐野のことがっ!す…っ!//」
ドクン
なんで……こんな時に……っ
体が一気に熱くなり、息が荒くなる。
「千明っ!お前っ!」
「はぁはぁ…さの…//」
発情期が来てしまった。