第43章 裏切りの擬装
梓「椛さん?」
園子と蘭の会話が続く中、梓が椛に声をかけて来た。
椛としては出来るだけ、絡みたくないが…
完全に無視するのも逆に怪しいので、先を催促する様に梓に視線を向けて首を傾げた。
梓「椛さんは、安室さんのどんな所が好きなんですか?」
園子「えっ?
梓さんこの状況で今…恋バナ始める気?」
梓「あっ、ここに居ても私に出来る事ないし、ふと何となく気になって?」
園子「ふーん…」
蘭「…」
そっと椛は蘭に視線を向ける。
蘭はやはり梓の違和感に気付いているのか、少し困った様で怪訝な表情を浮かべていた。
椛「梓さん、すみません、今そういう話をする気分になれないです。」
梓「えぇっ!?
ちょっとぐらい良いじゃないですか〜♪」
椛「……」
梓「ねっ?ちょっとだけ?」
あくまでも普通のトーンで淡々と会話を返す椛に対して、少し場違いなテンション高めの声で言葉を紡ぐ梓。
椛「流石にこの状況で不謹慎だと思いますよ?
いつもの梓さんらしくないと思います。」
梓「えぇっ〜!そうですかぁ?」
そんな2人のアンバランスなトークがリズム悪く続く中、警察の捜査と、探偵達の推理の方は着々と進んでいる。
耳は梓に傾けつつ、差し支えない程度にあしらいながら、探偵達の様子を眺める椛。
鑑識「すみません…皆様にも筆跡鑑定ご協力お願いします。」
椛「はい、じゃあ私から…」
鑑識からペンと紙を受け取ると、筆跡鑑定に順番に皆で協力していった。