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ハリー・ポッターと贖罪の代行者

第27章 【終わる時】


「ああハリー、よく頑張ったわね!」
「ハリー、お前は私たちの自慢の息子だ」
「でも、僕は……」

 その時、ハリーはハッと気づいた。「私は終わる時に開く」とスニッチには書いてあった。
 私は“終わるとき”に開く――その意味を理解したハリーは、抱きしめてくれる両親の体を、やわらかく押し返した。

「父さん、母さん、ごめん。僕はまだ終わるわけにはいかないんだ」
「……また死ぬことになるかもしれないのに?」
「それでも、僕は僕のやるべきことをしなきゃならない」

 その言葉に、リリーはその大きなエメラルドグリーンの目から、ぽろぽろと涙を流した。そんなリリーを、夫であるジェームズが優しく肩を抱いた。

「そう言うと思っていたよ、ハリー。やっぱりお前は私の自慢の息子だ」
「ありがとう、父さん」
「帰り方はただ目をつぶっていれば良い。そうすれば、私たちとダンブルドアでお前を此処から帰してやる」

 その言葉に、ハリーは小さく頷くと目を閉じた。しかし次の瞬間、ハリーはどうしても気になっていたことを尋ねた。

「ねえ、人が死んだら、星になって見守ってくれるって本当?」

 ハリーの無垢な質問に、ジェームズはちょっと驚いた顔をすると、ニィッといたずらっぽく笑ってハリーの髪をくしゃくしゃに撫でた。そんなやり取りを見て、リリーは可笑しそうに笑った。

「もちろん本当だとも!!」
「ええ、そうよハリー」

 それを聞いたハリーは、両親に負けないくらいニィッと笑った。
 そして言われた通り目をつぶり、気が付いた時には、ハリーは僅かに湿った地面の上にうつ伏せになって倒れていた。

(ここは……禁じられた森?)

 下手に動くと大変なことになりかねないと思ったハリーは、そのまま動かずじっと耳だけで様子をうかがった。すると突然、クリスの大声が響いた。
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