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ハリー・ポッターと贖罪の代行者

第27章 【終わる時】


「――これで最期だ。死ね、ヴォルデモート」

 クリスは感情を込めることなく、ヴォルデモートの左手をつま先で蹴り飛ばした。ヴォルデモートの体は悲鳴と共に、吸い込まれるように地面の割れ目へと落ちていった。

 これで終わった――と思ったその途端だった。クリスは突然倒れ、その場で悶え苦しみだした。それはまるで磔の呪文をかけられているかの如く身を縮め、喉が裂けんとばかりに大声を張り上げた。

 さんざん叫び、悶え苦しむと、クリスは荒い息をしながら立ち上がり、その場にいた『死喰い人』全員を血のような紅い瞳で睨みつけた。
 『死喰い人』たちは、状況が把握できず、ただ呆然と立ち尽くしてクリスを見ていたが、徐々に正気が戻ってくると、大勢の『死喰い人』が蜘蛛の子を散らす様に一斉に逃げ出した。

「う……うわああぁぁぁぁ!!!」
「逃げろ!俺たちも殺されるぞ!!」

 恐らく初めて精霊の力を目の当たりにした事と、ヴォルデモートが死んだ事で、勝ち目無しと踏んだのであろう。
 しかしそれとは反対に、ヴォルデモートを殺したクリスに襲い掛かる『死喰い人』たちも居た。その中でも特に怒り狂っていたのがベラトリックスだった。
 ベラトリックスは手負いの肉食獣のように牙をむき出し、ハアハアと荒い息を上げながらクリスに突っ込んできた。

「何が『闇の姫君』だ!!殺してやる、殺してやるクリス・グレイン!!アバタ――」
「待てッ!……そう急くなベラトリックス」

 苦しみながらも放ったその物言いに、ベラトリックスははたと止まった。クリスは荒い息を落ち着かせると、まず両手を見て、それから顔や体を触ったりした後、突如大声で叫んだ。
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