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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第26章 事変








頬に伝う涙を拭う夏油に私は頼み事をした。
五条悟ともう一度会って話がしたいと。

「でも私は死んでいる身だろう。だからその間をに取り持ってもらいたくてね」
「たぶんどっちにしろびっくりすると思うけど……」
「そうだろうね。悟の驚く顔を見たい、というのが本音だよ」
「意外といい性格してるよね、お兄ちゃん」

クスクス笑えば夏油も笑った。
随分と柔らかく笑うんだな。
口調だっていつもと違い、語尾が優しい。
夏油傑だけが知る君のもう一つの顔ってところか。

「それでいつ会うの?」
「10月31日にしようと思ってる。ハロウィンの時期にサプライズしたくてね」
「トリックオアトリート的な?」
「そう!!この場合はお菓子じゃなくてお話だけど」
「ふふっ、うまくないよ」

本来の君は笑い上戸なんだね。
こんなくだらないジョークにも可笑しそうに笑って。
それとも"私"だからかな。
悪くないね。
五条悟も知らない一面を見ることができると言うのは。

「じゃあ、その日に悟を連れ出せばいいんだね」
「お願いできるかい?」
「うん。お兄ちゃんの頼みだから」
「じゃあ、この話は内密に。バレたらサプライズじゃなくなってしまうからね」
「私うまく立ち回りできるかなぁ」
「嘘が下手くそだもんね、は」
「正直者って言ってよ」

久し振りの兄との再会と団欒に先ほどまでの疑いの目はどこにもない。
本当に単純で助かるよ。
夏油は頭の回転が速いと聞いていたが、夏油傑の前だとそれも鈍るらしい。
正常な脳であればすぐにでも違和感に気が付くだろうに。
扱いやすくて助かった。

「全部終わったら、迎えに来てくれる?」
「もちろん」
「その時は悟も一緒がいいけど、難しいかな」
「どうだろうね。話して見なくちゃ分からない」

私が何を企んでいるかも知らないで。
君は君の手で愛する人間を封印する手助けをしたんだと、後悔し苦しめばいい。
私はその瞬間のために夏油、君を利用しよう。
存分に私のために働いてくれたまえ。





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